山下レディースクリニック
移植
2005年2月22日
2段階移植では、初めに戻した受精卵が子宮内の環境を整える為妊娠しやすいと考えられていると読みました。移植の際に、自然排卵した卵胞(受精していない)が初めに戻した受精卵の役割となる事もありますか?胚盤胞移植をしようと思ってますが、その場合、受精卵を戻すまで、子宮内の環境はいい状態に整えられないことになるのでしょうか?
胚盤胞移植
2段階移植では、先行していれた分割卵からのシグナルと内膜との応答があり
それがあとから入れる胚盤胞の着床に有利に働くということが期待されていますが、証明されてはいません。
実際には、胚盤胞移植自体の着床率の高さがいちばん重要な要因といえると思います。
通常、初期卵の分割は卵管内ですすむので、この段階の受精卵が子宮内腔にあるのは
生理的状態ではありませんが、Day2,3ころの移植ではこの生理的に無理がある状態が
どうしてもおこってしまいます。しかし、体外で5日目くらいまで培養して胚盤胞にまで
すすめるとちょうど、生理的に卵が卵管から子宮内腔に入ってきて着床するべき時期と一致させることができます。
したがって、事前に他の卵がはいるかどうかは別としても、胚盤胞移植のみでも十分に
そのメリットはいかされるのではないでしょうか。
<ご注意>
この相談事例集は、あくまでも参考にとどめ、実際に何らかの行動をとる場合には、
必ず医師の診察を受けて下さい。
なお、この相談事例集により万が一不都合、不利益を被った場合でも、
回答医または山下レディースクリニックのいずれもその責を負わないものとします。
©山下レディースクリニック