山下レディースクリニック
体外受精
2011年3月21日
先生、先日はお返事ありがとうございました。
ロングだと、あらかじめ採卵日を決めておけるようですが、アンタゴニストでも決めておくことは可能なのでしょうか?
(できれば土曜日に採卵したいのです。)
また、アンタゴニストだと注射の時間をそろえないといけないと聞きました。一時間ぐらいの範囲でもだめなのでしょうか?
先生は、私が仕事をしているから、アンタゴニストの注射の時間をそろえないといけないし、ロングの方が良いのではないか との事でした。
また、多嚢胞性卵巣症候群なので卵ができるか、できないかのどちらかだ。。とも言われました。
この言葉を聞き、すごく不安になってしまいました。
普段は、クロミッド一錠を五日間服用して、排卵率は50%です。
お忙しいところ申し訳ありません。よろしくお願い致します。
アンタゴニスト法でも採卵日の微調整はできますが、かならず土日というわけにはいかないでしょう。これはロング法でも同じで、卵がベストな状態のときに採卵するべきだと考えます。大きく予定日をずらすと卵の質が低下します。
アンタゴニスト法でのセトロタイドの注射時間ですが、1時間程度なら前後しても大丈夫ですよ。
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の方は、排卵誘発剤による卵巣刺激で非常に多くの卵が育ち、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になるリスクが高まります。ロング法の場合には、排卵前の採卵準備のためにhCGを打たなければなりませんが、hCGはOHSSを重症化させてしまうため、採卵自体をキャンセルしなければならなくなる可能性があります。つまり、卵胞がたくさん成長しても採卵できない事態があり得るのです。アンタゴニスト法であれば、採卵準備のためにhCGの代わりに点鼻薬を用いることができるため、OHSSを悪化させることなく安全に採卵が可能です。
<ご注意>
この相談事例集は、あくまでも参考にとどめ、実際に何らかの行動をとる場合には、
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様々な紆余曲折を乗り越えてやっと新しい命を授かる事が出来ました。1年間、流産した時と今回の喜びで何度も涙した事は一生忘れません。治療における最大の問題は「ストレス」との戦いですがどうか上手に対処して下さい。本当にありがとうございました。不安はまだまだありますが新しい命を大事にします。
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