山下レディースクリニック
妊娠初期の黄体ホルモン補充について
2010年5月12日
先生こんばんは。
先日、採卵後の子宮内膜の厚さについて質問させていただきました。
優しい解答をいただけて嬉しかったです。
ありがとうございました。
その後不安がありましたが、無事妊娠が判明し、現在5wで胎のうも確認できました。
色々勉強しているうちに、今度は黄体ホルモン補充について不安を感じています。
私の通院する病院では、4wまでエストラーナと併用しながら、7wまで毎日プロゲステロン筋肉注射をしています。
日本の高度不妊治療においては一般的なようですが、
妊娠後の黄体ホルモン投与は禁忌(明記された同意書を提出済みですが)、
妊娠初期のホルモン治療は先天異常や性同一障害となる可能性がある、
等あれこれネットで知りすぎて不安になっています。
先生はどのようなお考えで進めていらっしゃいますか。
@そもそも顕微授精では何日くらいまで、補充するのが一般的なのでしょうか。
A私の場合5回以上のAIHでも妊娠せず、おそらく精子の問題であろうということで一気にステップアップして初めての顕微授精、新鮮胚で幸い成功し、今まで黄体機能不全といわれたこともありません。流産防止の意味で使用する意義はありますでしょうか。
B病院の方針を了解した上で注射を進めていますが、OHSSが続いていますし、投与中止のお願いも検討する余地はありますか。
こんな風に心配しながら過ごすのが一番よくないと分かっているのですが・・・、
どうぞよろしくお願いします。
妊娠、本当によかったですね。
新鮮胚移植で妊娠された場合、私は妊娠6Wで心拍が確認できるまで黄体補充を継続しております。流産予防が目的です。
一方、凍結融解胚移植のためのホルモン補充周期では、黄体がありませんので、胎盤が完成する8週くらいまでは黄体ホルモン剤を投与する必要があります。
なお、黄体ホルモンが、OHSSを悪化させることはありませんよ。
私は、7週までプロゲステロンを注射し続けることで、赤ちゃんに異常がでる確率はほとんどないと考えています。当クリニックでも、そのような事例は経験しておりません。
<ご注意>
この相談事例集は、あくまでも参考にとどめ、実際に何らかの行動をとる場合には、
必ず医師の診察を受けて下さい。
なお、この相談事例集により万が一不都合、不利益を被った場合でも、
回答医または山下レディースクリニックのいずれもその責を負わないものとします。
通い始めて早い段階で顕微受精をして妊娠となりました。先は見えないけれど、毎回先生が着実に治療してくれていると実感していました。はじめて、会えなくなるのが寂しい気持ちになるようなクリニックにであったと思います。皆様も勇気をもって、先生と一緒にがんばってください!!
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