山下レディースクリニック
刺激の方法について
2012年1月18日
先日3回目の胚盤胞移植が失敗したものです。
できた胚盤胞はすべてグレードが良く、内膜の厚さ、ホルモン値ともに問題ありませんでした。
ロング法での誘発だったのですが、やや多嚢胞気味であり刺激の注射には良く反応した(26個採卵できました)ので、
次回も同じように刺激周期による採卵から始めることを提案されています。
しかし、前回刺激によって取れた卵で妊娠できなかったのに、
また同じ刺激を行って失敗するのではないかと恐れています。
低刺激で1回1個ずつ採卵する方法もできると聞きました。
担当医からは低刺激だとやや効率が落ちるし、30代前半で卵巣も薬に反応しているので、次回も刺激周期で進めるほうが効率的で良いのではないかとのことでした。
そこで質問なのですが、
1、薬を多用したことで卵の質が落ち妊娠しなかった、ということは考えられますでしょうか。
2、たくさん卵が取れたことによって、一つ一つの卵の質が落ちるということはありますでしょうか。
3、刺激を続けることで卵巣が疲弊し、今後卵が取れなくなったり、卵の質が落ちたりすることはあるのでしょうか。
担当医にも確認したのですが、もしよろしければ山下先生のご意見もお伺いできたらと思っています。お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。
何故、グレードのいい胚盤胞を戻しても着床しないのか、たいへん気がもめることと思います。ただ、私も担当医のご意見に賛成です。
1、排卵誘発剤の使用が、卵子の質を落とすことにはなりません。
2、また多くの卵子を育てることで、一つ一つの卵子の質が落ちることはないと考えます。
3、卵巣の腫れが引くまで休んでから卵巣刺激を行うことは大事ですが、
卵巣刺激が卵子の質の低下を早めたり、閉経を早めることはありません。
たくさんの卵が育つ方は、できるだけ多くの胚盤胞を育てて凍結し、それを移植するのが、もっとも高い妊娠率が期待できる方法だと考えます。
次回はいい結果になるといいですね。
<ご注意>
この相談事例集は、あくまでも参考にとどめ、実際に何らかの行動をとる場合には、
必ず医師の診察を受けて下さい。
なお、この相談事例集により万が一不都合、不利益を被った場合でも、
回答医または山下レディースクリニックのいずれもその責を負わないものとします。
不安や苦労の後の喜びはこの上ないものです。未来を信じて頑張りましょう。ひとりぼっちではありませんよ。
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